猫について -Part1-

猫派と犬派、好みがわりとはっきり分かれるので、性格判断によく使われるようだ。

猫派は気まぐれ、犬派は誠実とか、恋愛の攻略法にも一役買っているらしい。 

 

私はどちらかと言えば、猫が好きだ。

犬のあの真っすぐな眼差しがどうも苦手だ。

何かを期待されているようで、どうも落ち着かない。

忠実さの後ろにある諦念というか、運命を悟ったような悲しみを感じて、こちらの勝手な思い込みなのだがすごく可哀想な気持ちになって、手を(足を?)とって「大丈夫だからね。」と励ましたくなってしまう。

 

そこへいくと猫たちは気楽だ。

自分のこと以外、ほぼ関心がない。

そのくせ餌をくれる人は誰かちゃんと分かっていて、お腹が空くと甘えて擦り寄ってくる。

その小賢しさがなんとも微笑ましい(笑)。

そんな自分勝手な集団の中に、たまに、親とはぐれた子猫や頼りない若い猫たちの面倒をみようとする心優しい大人猫もいる。

たぶん、人間で言えば”民族”のような違いが猫にもあるんだろう、私の家にいた10匹(!)くらいの猫たちも、それぞれの個性や性格があった。

 

でも総じて、猫たちは人間を”主人”とは思っていないし、自分の子分くらいに思っているツワモノもいる。

そこらへんが、犬と大きく違うところだ。

『岩合光昭の世界猫歩き』(NHKBS) という番組があって、猫好きの母と一緒によく見ていた。

岩合さんは、世界中の街角、観光地や田舎にいる普通の猫たちの日常を撮影している著名な動物カメラマンだ。

猫たちが可愛いからだけではなく、彼らのそれぞれの生き様が愛情を持って映されていて、毎回見ていて飽きなかった。

 

    (岩合光昭氏 無料壁紙より)


中でも印象に残っているのは、南ヨーロッパにある大きなぶどう園で、ネズミを退治するために飼われている猫のお話だ。

ぶどう園には、牛や馬や豚や鶏などの家畜も飼われていて賑やかな動物大家族のようになっているのだが、ちょっと離れてちょこんと座っているその猫さんの、なんと凛々しいこと!

まるで、威厳ある一家の家長の風情だ。

自分より大きい動物、強そうで偉そうな動物がいようと全く関係ない。自分の存在こそ全てであるその誇り高い勇姿は、ニーチェが絶賛しそうな”超猫”である。

 

猫は、とにかくカッコいいのである。

うらぶれた路地裏の野良猫さえ、不遜不敵な面構えをしている。

飼い猫であれば、寝ているご主人の顔を踏んでいくとか抱き上げようとすると怒るとか、、(笑)。

身のこなしは実に優雅で、時に攻撃的だ。

まさに猫というのは、”眠狂四郎”である、、。品行不良・独立独歩で美しい。

 

甘えた眼差しで見上げるマルチーズは、やっぱり私は苦手なのだ。

 

***Part2に続く*** 

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コメント: 9
  • #1

    ぅぉ (月曜日, 20 1月 2020 23:42)

    私はどちら派でもありませんが、ヌコ科の方々は、フォルムが美しい方が
    多い気がします。  お犬様に関しましては、人の成せる事ながら、極端に
    足が短いかたを見るたび、おいたわしく思う。

     植物や、食べる目的の家畜の品種改良的な人の行為にはそう言う感情は
    持たないのに矛盾してますなぁ

  • #2

    michiko (火曜日, 21 1月 2020 07:28)

    極端に足が短いとか顔がクシャっとしてるとか、本当に人は自分勝手にいろいろやってきましたね。
    家畜っていうのも、考えてみれば酷い話かも、、。

  • #3

    ぅぉ (火曜日, 21 1月 2020 12:43)

    人間は人間に対しても家畜に対してやることよりひどい事が出来る
    種族ですわ。  どなどな と言う曲 元は子供を収容所に連れていかれた
    ユダヤの方の親御さんの曲だそうな。

     それと同じくらい酷い事をしているある国は最近 家畜がいっぱい病気
    になって、殺処分しないといけなくなって、価格高騰で困っているそうな。
     そんなニュースを ざまぁ とか思いながら(不謹慎ですが)
    先日、豚のこま切れ肉買ってきて、ゴーヤチャンプルー作って食べました。

     話がそれてごめんなさい。

  • #4

    michiko (火曜日, 21 1月 2020 18:15)

    ドナドナの話、衝撃でした、、。
    ある国も、かの国も、さる国も、某国も、いっぱい酷いことをしている国があって、酷い目にあっている人がたくさんいて、でも世界の誰も何もできない。
    嘘の情報に騙される人もたくさんいて、私は、ネットでいろいろ調べて、少なくとも本当のことを知っておこうと思っています。
    ゴーヤチャンプルー、美味しそうだった ^ ^

  • #5

    ぅぉ (水曜日, 22 1月 2020 16:40)

    ありがとうございます。ゴーヤチャンプルーの件より、九条ネギラーメン
    にリアクションがあるかと思ってましたw

     Blogの話にもどります。 時代劇好きな私ですが「眠狂四郎」は未見
    なのです。 orz で、昨日近場のTSUTAYAさんに見たいドラマのDVDが
    置いておらず、久しぶりに、新宿のTSUTAYAさんに行った所、見たいもの
    があり手続きしに、もっていこうと振り返ったら「眠狂四郎」のパッケージ
    がっ!! あまりの偶然でしたが昨日は借りないで帰ってきました。

     しかし、「眠狂四郎」って片岡孝夫さんが演じてらっしゃるのですね。
    それすら知らんかった。 orz

  • #6

    michiko (木曜日, 23 1月 2020 09:16)

    いやいや、映像で見るなら「眠狂四郎」は市川雷蔵さま一択です。
    眠狂四郎≒市川雷蔵さまです。
    片岡孝夫さんも演っていらっしゃるんですか、、。知りませんでした ^ ^
    でも、柴田錬三郎の小説の中の「眠狂四郎」が、やはり最高なのです❤️

    九条ネギラーメン、見落としてました〜!!
    竹田恒泰氏のラーメン店ですね。そっか、虎ノ門ってところで気付くべきでした、、。
    (憲法)九条ラーメン〜、一度食べてみたいっす。

  • #7

    ぅぉ (木曜日, 23 1月 2020 16:47)

    鶴田浩二さんとか、田村正和さんも演じられてるそうな。(wiki情報)
    私はちゃんと見ていないけれど、田村さんのイメージがありました。
     春日太一さんのトークとか聞いていると、時代劇に関して、自分がいかに
    ニワカなんだろうって気付かされます。  orz

     九条ネギラーメン美味しかったです。 割りばしも何か高級っぽいし。
    ま、お値段は1200円でしたが。虎ノ門から一番近いですが新橋も歩ける
    距離です。   帰りは新橋経由で帰りましたので。

  • #8

    michiko (金曜日, 24 1月 2020 06:19)

    春日太一さん、寡聞にして知りませんでした。
    wikiで見たら、横浜ベイスターズの長年のファンだそうな。人柄がなんとなく分かって(笑)、好感と興味が湧きました。チェックしてみます!

  • #9

    ぅぉ (金曜日, 24 1月 2020 16:13)

    寡聞ではありません。
    春日さんなにぶん、マニアックなサブカルおにいさんですからw