先日、「ブログの写真、見ましたよ!」と声をかけて頂いた。
なんとも恥ずかしい....でもすごく嬉しいむずむずの気分(笑)になった。
ギャラリーにある一連の写真は、このブログの開設でお世話になったYukoさんと、私のピアノを応援してくれている、私にとって恩人のような存在であるイズイズ( これはご近所仲間公認の愛称らしい...)、彼女たちのパワーとセンスであれよあれよという間に形になって、ほとんど私じゃないような(笑)めちゃお洒落な写真になった。
お二人への感謝の言葉はまた別の機会に譲るとして、今日は純粋に一友人として、驚くべきイズイズのスーパーウーマンぶり! を書きたいと思う。
スーパーウーマンと言っても、格別力持ちだったり、とんでもない才媛だったりするわけじゃない。
彼女は、例えて言えば、江戸八百八町・町火消し”め”組のしっかり者の姐さん、でもどこかおきゃんな娘っぽさが抜けきれなくて....な~んて人情話の主人公みたいなのだが、時代劇に出てくる江戸っ子よりはずっと上品だし奥ゆかしい。
それじゃあどこが”驚くべき”スーパーウーマンかというと、私が本当に何度も”驚いた”からだ(笑)。
最初にちょっと驚いたのは、J.J.Nashでトリオのメンバーと話していた時。
メンバーが以前に話したことやその時の服装・髪型等、細かな状況を彼女は実に良く覚えていて、凄!ジェイソン・ボーンみたいだと思った。( ジェイソン・ボーンはマット・デイモン扮するCIAスパイ-『ボーン・アイデンティティー』)
何しろ私は、何年も付き合いのある知人が眼鏡をかけていたかどうかも忘れてしまうほど、服装・髪型に関しての記憶力がほぼゼロに近い。
サスペンス・ドラマでよく出てくる犯人の目撃証言なんて、もし実際やる事になったりなんかしたら成果は限りなく絶望的だ。
次に驚いたのは、その話題が多方面にわたること。
山本くんと芸能界ネタ、林くんと経済の話をして、マスターと米TVドラマで盛り上がり、私の大好きな政治論議(笑)でもちゃんと意見を言う。だいたい好きな政治家が大平さんだなんてかなりの政治通だ。
feminizumも落語も超能力もOK、趣味も多方面にわたる。
彼女は jazz vocal を習い始めて、最近は私のライブでも飛び入りで歌ってくれるのだが、ある日、歌う前に自作の俳句を披露してくれた。
後で聞いたら小唄も習っていたそうで、踊り・ダンス関係もずいぶん上手そうだし、いったいどれくらいの趣味があるのか見当もつかない。
決定的に驚いたのは、冒頭に書いたブログの写真撮影の時だ。
イズイズは、ファッションの流行を押さえつつそれほどお金をかけなくても素敵に見せる技をいくつも知っていて、アドバイザーとして企画段階からいろいろなアイディアを出してくれた。
ところで、私の一番の苦手分野がファッションだ。
洋服を買いに行く時は前日から気が重い....。膨大な数の洋服から四苦八苦して選び、試着室で格闘して、店員さんのお世辞を半信半疑で聞き流し、ようやく決心してカードのサインをする時はすでに汗だくだ。
家で、たまったDVDや本を相手にしている方が数倍楽しい。
それなのに、街に出てゴージャスに着飾った女性や可愛らしくお洒落をした女の子を見ると、ほ~っと思わず感嘆の声をあげてしまう。これじゃまるでおじさんだよなぁ....。
さて、撮影の最中に、私はいきなり髪型をアップにしたいと思った。アップにするにはそれなりの道具が要る。
イズイズはちょっと考えて、そこらへんにあった鉛筆を使ってするするっとアップにしてくれた。
事ここに至って、私はめちゃめちゃ彼女を尊敬した。
一ヶ月後、めでたくブログを開設し、私は最初の記事に”鴎外や源氏物語が好きです”と書いた。それを読んだイズイズが私に言った。
「田崎さんは源氏の女性たちの中で誰が一番好きですか? 私は花散里が好きです。」
むむ、源氏も守備範囲かぁ....。
「田崎さんは森茉莉とかも読みますか?」
わっ!そこまで行くか.....。( 森茉莉は鴎外が溺愛した長女・作家。)
ね、驚くでしょ?
でも私が何にもまして尊敬の念を惜しまないのは、彼女が、愛する家族-ご主人と2人の息子さんにとってまさに太陽であることだ。
家族の中心で常にみんなを明るく暖かく照らす太陽であるということは、そのこと一つでとても特別な才能なのだと思う。日本の社会はその才能をもっと評価して良いのだと思うし、”驚くべきスーパーウーマン”は、実は、私の周りに何人もいるのかもしれない。
それにしても、イズイズの知的好奇心はまるで中身のいっぱい詰まったびっくり箱だ。驚かされるのはめっぽう面白いし、jazzの他にも私と共通の話題がたくさんある。
今度、落合福嗣くんの自伝を貸してくれると言っていたけど、笑いのツボが同じなのもこれまたかなり嬉しい(笑)。
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